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초록
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本稿は、明治期の翻訳小説『小公子』における終助詞を調査の対象とし、『小公子』における女性語について考察したものである。研究の方法は、話者の性別によって、どのような終助詞が、どのように使い分けられていたのか。また、相手と場面による使い分けについて考察を行い、性別による終助詞の待遇的な違いについても考察を試みた。 明治20年代の『小公子』の女性語について述べてきたことをごくかいつまんでいうと、次の三点が挙げられる。第一に、肝腎なのは『小公子』の翻訳者が当時の様々な時代相、例えば、男女の社会で異なる位置、つまり時代背景や女学雑誌の啓蒙的な性質や作品の性格などを考慮し、女性の言葉づかいに工夫したことが考えられる。女性語の場合は、終助詞「わ」の少なさ、「よ」「な」「こと」「とも」「もの」などは敬語表現に接続して使われていること、そして当時有識者の間で非難の的になった言葉․終助詞「わ」「だわ」「てよ」などを人為的に避けた可能性が考えられる。 第二に、当時の社会風潮と翻訳者の翻訳意図によって、女性語は制限があったのに比べて、男性語はそういう制約に比較的自由であったことが考えられる。例えば、女性が使う終助詞は10語に過ぎないが、男性が使っている終助詞は29語もあり、このような事実を物語ってくれる。 第三に、談話のストラテジーにおける男女差が反映され、断定的な言い方を避けたり、敬語表現に配慮せざるを得なかった環境は女性語が男性語より敏感であったようである。そのため、情意表現の一つである終助詞においても、男女による待遇的な意味合いが異なっているのではなかろうか。また、強い主張を表す「ぜ」「ぞ」などは、『小公子』当時の言語規範․女性の言葉づかいに対する規範意識から鑑みて、女性において使いにくい環境であったことが言える。
목차
1. はじめに
2. 資料及び研究方法
3. 『小公子』における終助詞
3.1 「よ」(男用例1-5、女用例6-12)
3.2 「わ」(男用例13-17、女用例18)
3.3 「な」、「なあ」(男用例19-23、女用例24)
3.5 「かしら」、「わね」、「のよ」、「てよ」(男用例29-34)
3.6 「こと」(男35-36,女37)、「とも」(男38-,女39)、「もの」(男40-41,女42)
3.7 「ぜ」、「ぞ」(男用例43-45)
3.8 まとめ
4. 結びと今後の課題
参考文献
