earticle

일본어

　従来の伝統的な賃金体系は、年功給の賃金体系である。ところ で、企業は複雑な従来の賃金体系を改編するために、成果主義の賃 金制度に多大な関心を持っている。このような制度の代表例として は、企業の役員と管理職を対象とした「年棒制」が上げられる。 　年棒制は成果主義の賃金を具体化した制度として、賃金決定基準 において「労働時間」の要素を排除しようとする制度である。とこ ろで、現行の勤労基準法は、その規律対象として典型的な時間給を 設定している。それに年棒制は「賃金と労働時間の関係」と賃金決 定要素として、「労働時間と成果の関係」においてたくさんの論点 が現れている。年棒制は対象者の成果と業績に従い、賃金水準に直 ちに影響を及ぼすため、従来の賃金法理では予想のできない新たな 法理問題が発生することになる。 　本稿での議論は、以下の通りである。まず、年棒制の台頭及び実 態、定義と類型について考察する(Ⅱ)。また、労働法的な観点か ら、年棒制の導入と関連する様々な実務上の問題(Ⅲ)を見る。具体 的な論点として年棒制の決定基準、適用対象、勤労基準法上の手続 の履行、年棒制の導入と就業規則の不利益変更、年棒制の導入と団 体協約の効力拡張制度及び団体交渉の対象可否などを考察する。 　結論として、年棒制は硬直した現行の勤労基準法とは符合しない ところがある。無論、法院の判例と行政解釈の解釈と運用を通じ て、その限界を解決することもできる。しかし、企業の期待効果に 応え、雇用環境の変化による労働法保護の適切な調和点を探るためには、現行 の勤労基準法の規制緩和が必要である。