earticle

일본어

「あの」は、従来、文法的な枠組 みでは除かれ、その働きが明らかにされていなかったため、言い淀みや場繋ぎ語と して扱われてきたが、近頃、多くの研究では「フィラー」と名付けられるように なった。本研究では「あの」の「フィラー」の機能として、発話境界の表示などの テキスト構成に関する機能、発話の和らげなどの対人関係に関する機能について分 析を加えるということに目的がある。実際の会話データにおける多様な「あの」の 使用される表現についての分析を行うことにした。その結果、談話の構造理解や発 話文の取り組みに関わる機能である「テキスト構成に関わる機能」は、談話の中で 相手の発話内容が理解できないために、具体的な例をあげて相手に分かってもらえ るような環境を作っていくという「選択提示」の機能、会話の相手に理解されてい ないことが分かったりした場合に別の言葉で言い換える際に使う「語彙変換」の機 能、話し手と聞き手の会話で相手が言及したものについて、適切な表現が見つから ない際に使用される「説明を加える機能」に「あの」が用いられている。また、聞 き手の存在を意識した状況で使われるフィラーの役割と聞き手に配慮して発話する という機能である「対人関係に関わる機能」は、聞き手が受け入れやすいものにす るために「助言を強化する機能」、過去の発話に関することについて話し手の意図 を明らかに聞き手に伝達しようとする「過去の事実に関する確信」の機能に「あ の」が使われている。(Cheju Halla University)