원문정보
초록
일본어
さきに発表した拙稿(2003)において原刊本「捷解新語」を中心に原因理由を表す条件表現形式の史的変遷について検討した結果、室町末期より多様化された形式の出現により、それまで主流であった「已然形+バ」が近世中期に至っては衰退の傾向を見せると同時に、近世初期頃ではホドニが口語性の高いとされる「虎明本」と「捷解新語」の原刊本ㆍ改修本における原因理由の条件表現の主要形式となっている一方、近世末期の「浮世風呂」「浮世床」では、カラに依存する傾向がうかがわれた。本稿は、ホドニの衰退とカラの隆盛との推移について、上接語と後件との関係を中心に検討した結果、両形式は他の形式より自由に種々の語に下接し、後件における終止的な表現をとるなど、現代語のカラに対応する傾向は見られるものの、ホドニは、主観的な因果関係を表す性質を多く持っていたのに対して、カラは主観的な因果関係には積極的に関与しない傾向がうかがわれ、両形式の推移は、直接的には関係していないと判断される。中世末期から近世期にかけて衰退の兆候が見られる口語性の高いホドニが、近世初ㆍ中期頃の「虎明本」と「原刊本」と「改修本」における原因理由の主要形式として用いられているのは、口語性の高い資料であるがゆえ、他の形式に抑えられることなくその勢力を維持することができたからであり、近世末期の「浮世風呂」「浮世床」における原因理由の主要な形式のカラは、ノデの進出の趨勢がカラより遅れていることとも関係していると考えられる。両資料におけるノデの意味と近い「ものだ」「もんだ」に下接する用例が、全体の約10%の使用率を占める点から、当時のカラはノデの意味ㆍ用法にまで広がって用いられたことも考えられる。
목차
1.はじめに
2.対象資料
3.先行研究
4.主観的表現と客観的表現
5.ホドニ․カラの上接語の様相
6.ホドニ․カラの後件の様相
7.おわりに
參考文献