초록
일본어
生後まもなく里子に出され、翌年には養子にやられた漱石を叙して、「金之助の一番古い記憶に登場するのはこの塩原夫婦の姿、より正確にいえば父も母もない空虚な世界に置き去りにされた自分自身の姿である。」と江藤淳はいう。これだけの部分にも漱石の存在に対する深い同情の気持を感じることが出来る。'坊ちゃん'に於いて、漱石は過去に体験し得なかった母との触れ合いを下女の清の中に入れ、聖なる母としての崇高化されたこの世ならぬ無私の愛と信頼がどんなものであるかを描いたものである。明るいユーモアにみちた'坊ちゃん'の外貌の底部に「滑稽の裏には真面目がくっ付いて居る。大笑の奥には熱涙が潜んでいる。雑談の底には啾啾たる鬼哭が聞こえる」というものである。'坊ちゃん'は、無鉄砲で、人生への知恵を欠いた主人公が損に損を重ねて、ついに市井に撤退するまでの話で、同化吸収しようとする有形無形の力を切断し、独りでも背筋を伸して生きていたことの話である。それは漱石の淋しかった幼少期の一つの姿であり、清という下女に、14、5才で死に別れてしまった最愛の母の姿を乗せた追悼の歌だったのである。
목차
<要旨>
I. はじめに
II. 坊っちゃんの淋しちについて
III. 潄石の性格からくる淋しさ
IV. 母の欠落から來る淋しさついて
V. むすびに
[參考文獻]
I. はじめに
II. 坊っちゃんの淋しちについて
III. 潄石の性格からくる淋しさ
IV. 母の欠落から來る淋しさついて
V. むすびに
[參考文獻]
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