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北原白秋『海豹と雲』における「古代」へのアプロ-チ ─「古代新頌」「海豹と雲」「風を祭る」の章を中心に─

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Approach to “The Ancient Times” in Hakushu Kitahara-Mainly on Chapters of “Praise the Ancient times Newly”, “A Seal and a Cloud” and “Enshrine Windw”

阿武正英

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초록

일본어

本稿では北原白秋の到達点を示すと見られる『海豹と雲』における古代へのアプローチに注目した。中でも、「日本古神道の精神を此の近代に新たに再造する」というもくろみが色濃く具現化された「古代新頌」「海豹と雲」「風を祭る」の諸篇を中心に考察を進めた。その際、北海道・樺太旅行によるアイヌや雄大な自然との邂逅、「祝詞」や『古事記』の題材の作品化等の様相を取り上げてみた。 北海道旅行で目にしたアイヌの人々の様子などは、白秋が理想とする「原始人」の生活を想起させたと考えられる。その視点は自然との紐帯を断ち切られつつある近代人が、神々や自然と共に生きる原始人への憧憬をよせたものであった。また、樺太の野生的な自然からも、「祝詞」や『古事記』などの自然と神々が共存する神話的な上代文学の世界の再現を思わせる作品が幾つも見られた。それらは、関東大震災後の急激な都市化の開発と裏返しに、古代の神々や自然への郷愁が表れたと考えられるだろう。 他方、「鋼鉄風景」などに見られるように、古代への傾斜は、近代的な要素の否定という型では表れていないことも確認できた。古代的な自然の内に見られた汎神論的な神々の拡散は、近代の機械文明を象徴する「鉄」などにも分散し、拡大していったのである。つまり、白秋は残された原始的風景や古典主義的な素材以外に目を閉ざしていたわけではなく、都市を彩る新しい素材にも好奇の視線を注いでいたのである。 もっとも、戦時中に行われたように、伝統的素材が政治的に国家主義などに悪用されることには十分警戒すべきであるし、アイヌの人々のうちに自民族の古代を幻想するあり方は植民地主義に陥る可能性があるということを決して忘れてはならないだろう。

저자정보

  • 阿武正英 경희대학교 일본어학과 조교수, 근현대일본문학

참고문헌

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