원문정보
초록
일본어
小稿は、「促音」「撥音」が現れる出現位置によって中世語と現代語における用例数に相違点が現れる現象に注目し、考察を行ったものである。まず、中世語と現代語の形態比較を通じて、「促音」と「撥音」による形態拡張パターンを比較・分析した。その結果、中世語と現代語の形態拡張パターンに変化が現れることが明らかになった。その中でも、注目される点は、同じ「促音」「撥音」を含む形態拡張パターンである「AっB型」と「ABっ型」、「AんB型」と「ABん型」の用例数の変化である。つまり、日本語のオノマトペの「AっB型」と「ABっ型」は、両方とも「促音」が付く形であるが、その機能においては相違があると言える。たとえば、「AっB型」の場合、「促音」が語中に挿入されることによって「AB型」を強調しているのに対して、「ABっ型」の場合は、「AB型」に代表される動作を一まとまりにしてその動作が一度だけ行われることを表す機能を「促音」が担っているのである。少なくとも「ABっ型」の場合は、「AB型」の強調形とは認められず、ある程度「音象徴」を表しているととらえられる。また、中世語には2音節目に挿入され、強調の意味を表した「AんB型」も現代語においては減少し、その代わりに、「余韻」「共鳴」を表す「ABん型」の用例数が増加している。 一方、現代語の「AっBり型」と「AんBり型」は「ABり型」との対応よりは、中世語の「AっB型」「AんB型」との対応がより緊密であることが明らかになった。すなわち、「促音」「撥音」が単なる強調の機能であった「AっB型」「AんB型」は安定感がないため消滅するが、現代語の場合、「り」が添加された形態である「AっBり型」「AんBり型」として安定した形態をなしている。これに対して、「促音」「撥音」による音象徴的な語感が表現される「ABっ型」「ABん型」の場合は、現代語においてその用例数が増加している。
목차
1. はじめに
2. 先行研究の検討および問題の提起
3. 「促音」による形態拡張パターン比較
3.1. 「AっB型」
3.2. 「ABっ型」
4. 「撥音」による形態拡張パターン比較
4.1. 「AんB型」
4.2. 「ABん型」
5. 「り」による形態拡張パターン比較
5.1. 「AっB型」→「AっBり型」
5.2. 「AんB型」→「AんBり型」
6. まとめ
参考文献