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일본어
本稿は、明治期に翻訳・出版された若松しづ子訳『小公子』に現われる「お~なさる」と「お~になる」の二つの尊敬語形式について調べたものである。この時期は、社会的変化の余波を受けつつも言文一致体という〈書き言葉〉と〈話し言葉〉の歩みよりが試みられており、それまでの文語体から「です」「ます」に代表される口語体への採用が主張されかつ実践された時期でもあった。特に、待遇表現自体も、それまでの武家社会から民主主義社会という新しい体制の変化に伴い様々な影響をうけた。実際に、それまで封建社会秩序の中で使われてきた待遇表現形式が体制崩壊と共に不必要になり使用されなくなる反面、現代待遇表現の基礎となる形式が芽生え育まれる時期でもあった。 そのような時代的背景の下、バーネット作『小公子』は、若松しず子により言文一致体つまり、新しい文体である口語体で翻訳され当時の注目を浴びた。この言文一致体と言えば、文末表現を中心とする研究は多くなされているが、『小公子』を調査する際には、文末表現以外にも上記した待遇表現の変化だけではなく、江戸時代から明治期を通じて変りつつあった〈話し言葉〉の推移も重要な内容であり、見逃せない要因であると考えられる。以上の観点から、『小公子』の文章中に多く現われる尊敬語形式「お~なさる」と現代日本語待遇表現の一般的形式である「お~になる」形式、この二つの混在・混用に関して、言文一致体という社会的な変容を視野に入れつつ、その原因と『小公子』に見られる待遇表現の体系の変化・実態について考察した。 その結果、『小公子』での二つの尊敬形式の混在・混用さらには、〈話し言葉〉の推移の過程に於いて現われる様々な異形態の混用が、時代に伴う待遇意識の変化が待遇表現形式そのものの変化と一致しないことを示し、また同時にそれは、言文一致体のずれから生じる問題点が「です・ます調」の導入の成功の影に潜んでいることを意味することも分かった。
목차
1. はじめに
2. 研究対象と範囲
3. 『小公子』における尊敬形式
4. 「おなさる」と「お~になる」
4.1. 「おなさる」の用例
4.2. 「おになる」の用例
4.3. 「おなさる」と「おになる」形式のまとめ
5. 「なさる」の連用形の異形態
5.1. 「なさる」の連用形「なすっ」の用例
5.2. 「なさる」の連用形「なさっ」
5.3. 「なはる」の用例
5.4. 「なさる」異形態のまとめ
6. 言文一致体と待遇表現
7. おわりに
參考文獻
