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초록
일본어
推量の助動詞「む」は「う」に表記が移行するにしたがい、<推量․予想>、<意志․決意․希望>、<勧誘․期待․命令>、<仮定․婉曲>の意味用法から<推量․予想>、<意志․決意․希望>、<勧誘․期待․命令>に縮小する。しかし、先行研究ではいつ頃から意味用法の縮小傾向が現れたのかについて明確な説明が見られないため、考察の必要がある。また、近世前期からの口語資料に現れる「う․よう」の用例を分析すると、既存の意味用法に該当しない<意向>、<確認>の用法が出現するのでこのような意味用法の派生時期とその細分化様相についても綿密に調べる必要があるだろう。そこで、本稿では「む․ん」の表記が中心である中世前期から「う․よう」の表記が多く見える近代の資料を対象に、意味用法の縮小時期と細分化傾向、そして表記形態の変化に伴う意味用法の変化について考察した。考察結果、<仮定․婉曲>の意味用法は中世前期から減少しはじめ、近世前期になるとその傾向が本格化するのが分かった。また、意味用法の縮小の一方で意味用法自体の変化も現われ、<確認>や<意向>という新しい用法の派生が伺えた。全体的には意味用法が縮小する一方で、意味用法が担う意味機能は拡大したこのような現象を本稿では【意味用法の全体的縮小と細分化傾向】と定義する。そしてこのような変化の背景にあるのは「う」表記の増加並びに「う」の文体的特徴であることが確認された。「う」は「む․ん」に比べて口語的な性格が強くて主に会話体で使われ、主観的表現としての性格が強いため文末に現われるのがほとんどである。このような特徴により終止形での使用が大部分であるが、<仮定․婉曲>の用法は連体形を取るという特徴がある。「む․ん」は連体形に現われることが多く、中世時代に多く使われたので、当然意味用法の中で<仮定․婉曲>の割合が高かった。しかし、文末に使われ終止形を取る「う․よう」の表記が拡大するにしたがい、<仮定․婉曲>の意味用法は縮小傾向をたどる。現代日本語において、<仮定․婉曲>の用法が制限的に一部残っていることはこのような流れからきているものと考えられる。
목차
1. はじめに
2. 研究対象と方法
3. 意味用法の縮小傾向
4. 意味用法の細分化傾向
5. 終わりに
参考文献