원문정보
초록
일본어
1910年の「韓国ノ併合ニ関する条約」により「大韓帝国」が廃止され「朝鮮」となり、翌年には「日本語」が国語になる。これにより日本内地における朝鮮語教育の必要性は薄れてきたものの、当時統治する側にある在朝日本人にも意思疏通や職務の遂行および同化の目的で朝鮮語会話書を活用したものとみられる。本稿は明治期における朝鮮語会話書の調査の続きとして大正期における朝鮮語会話書にどのようなものがあるかを調べ、そのリストおよび書誌を示し、内容․目的、構成、出版地、書名の特徴および変化が持つ意味について考察を行った。大正期の会話書の目的および内容的特徴としては、在朝日本人の円滑な職務遂行のため、内鮮一体․同化のため、朝鮮語奨励試験への備え日本語が普及されるまでの過渡的手段として活用されている。明治期に比し分量は増加し、サイズも増大の傾向を見せるが、その分、構成や題材、学習の方法などが多様に提示され、用例や文法事項も豊富、充実になり学習効果および学習者の便宜を図っているものが多い。また、出版地が東京、大阪から京城でのものが増えていることから、学習の対象が日本内地の日本人から在朝日本人へ移行したことを物語っている。これは、朝鮮語を外国語として学ぶ必要性を感じない日本内地の朝鮮語学習に対する認識とは裏側に朝鮮で働く日本人には円滑な業務のため、朝鮮語学習が必要であったともいえる。なお、「韓(語))」から「朝鮮(語)」「鮮(語)」といった朝鮮語会話書名の変化からは朝鮮に対する日本や日本人の意識の変化とともに、朝鮮語会話書の目的が「燐国との交際」から「兵用」へ、そして「意思疏通」や「内鮮一体․同化」への推移が読み取れる。
목차
1. はじめに
2. 先行研究の検討及び課題設定
3. 朝鮮語会話書の目録【大正期】
4. 大正期における朝鮮語会話書の目的及び内容
5. 会話書の分量および大きさ
6. 出版地の推移と書名の変化
7. おわりに
参考文献