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초록
일본어
日本語のコミュニケーションの問題として曖昧さが指摘されることが多く、その中でも、誤解が生じた場合に大きな問題になりかねないビジネス上での依頼に対する返答において、はっきりと「受諾」「断り」をせずに「保留」する表現がある。本稿は、ビジネス場面の依頼において被依頼者が「保留表現」で返答した場合、依頼者がどのように認識するのかについて、日韓比較して調査、分析したものである。調査は、値引き依頼について被依頼者が「上のものと相談させてください」「考えさせてください」「検討させてください」「努力します」「最善を尽くします」の5つの「保留表現」で返答した場合、依頼者の立場で①受諾②やや受諾③保留④やや断り⑤断りのどの認識で受け取るかを日韓両国母語話者の社会人に対してアンケートを行なって分析考察するものである。調査結果をまとめると次のようになる。第一に、日本の「保留表現」に対する認識の特徴としては、依頼に対して返答自体を保留する「考えさせてください」等の「返答の保留表現」をした場合には、「保留」の認識が強く、それに比べて、行動は試みるものの行動の完了は保証しない「努力します」等の「行動の保留表現」をした場合は「保留」の認識が薄いということである。次に、韓国の「保留表現」に対する認識の特徴としては、認識に個別性が高いという点がある。「保留表現」に対する認識が「受諾」寄りか「断り」寄りかのどちらかにはっきりした偏りが見られず、均等に回答されていることからも、「保留表現」に対する個人的なイメージが大きく影響しているといえる。つまり、韓国では、「保留表現」は「保留」という役割を果たしておらず、依頼者のイメージによって、「受諾」にも「断り」にも受け取られる表現であると言える。最後に、「保留表現」を保留として認識するかどうかに日韓で大きな差があることが分かった。日本の場合、「保留表現」自体だけでなく、その会話全体から正確に得られる情報を判断材料とし、それに対する自分の考えなどの要因はあまり反映されていないものが多いが、韓国は個人の持っているイメージにより認識に大きく影響していることが分かった。当初の予想では、日本では曖昧さを重要視する社会的共通認識から、「保留表現」の返答に対し、YES,NOを判断していると考えていたが、調査結果からは、「保留表現」は「保留」で認識されていることが明らかになった。
목차
2. 先行研究
3. 本論文の位置づけ
4. 「保留表現」の抽出と選択
5. 調査内容と方法
6. 調査結果
7. 調査結果の比較分析・考察
8. まとめ
[參考文獻]
<要旨>