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この研究は、平安時代の代表作である源氏物語の「若紫」巻の空間的背景になっている北山について考察したものである。北山という空間は病気にわずらっていた光源氏が霊験ある聖者を求めて訪ねる場所であり、藤壺の宮の形代である幼い紫の上と始めて出逢った場所でもある。そして将来、光源氏の栄華の本となる明石一族の話もとりあげられる場所にもなる。このように、北山という空間は物語の展開において最も重要な場所であって、この空間の性格を探ることは源氏物語の研究に有意義なことと思われる。まず、北山は仏家の空間である。聖は加持祈祷を行って光源氏の体の病を治療する役として、また僧都は説法を通して光源氏の精神的な病を治療する役として登場している。特に、僧都においては、光源氏を仏道の世界へ導く重要な役割を果たしている人物と言えよう。またもう一人、僧都の妹であり、紫上の祖母である尼君もこの北山で勤行している。このように北山は一心に仏道を修めている人物達の空間として、物語に設定されていると思われる。また、北山は主人公である光源氏が今まで接したことのない真剣な仏道に出逢える場所でもある。光源氏は適わぬ藤壺への恋心が原因で、体はもちろん精神まで病んでしまう。だが、僧都の説法によって自分の罪に気付き、一瞬ではあるが世を捨てることまで考えるようになる。これが光源氏にとって始めての罪意識と道心であると考えられる。最後に、北山で物語に初出している紫上は物語の中で仏教的な人物、つまり僧都によって男と結ばれる唯一な女性であり、また「法華經」との関係も深い人物である。最初は光源氏に藤壺の形代としてとられるが、すでにこの世に対するはかなさと無常感を体得している人物で、物語の中で一番仏教的な人物だと思われる。結局北山という空間は光源氏の人生にとって真剣な仏道との出会いの場所である同時に、紫上のひそめられた仏性の原点になる、至極仏教的な空間であると言えよう。
목차
2. 佛家의 空間
3. 道心의 生成
4. 潛在的 佛性
5. 나오며
[參考文獻]
<要旨>