earticle

일본어

日本の戦後は1945年の敗戦を起点として、1950年の韓国戦争を第一次 ｢特需｣, さらにはベトナム戦争を第二次 ｢特需｣ として経済の建て直しを図ることとなったが、日本国内の政治状況は左翼陣営と右翼陣営の対決、さらに左翼の分裂をみるなど、激動の歴史に巻き込まれ、思想的にも様々な屈折状況が露呈する。このような屈折の戦後史は同時代の文学者たちにも大きな影響を与えた。それぞれの立場から現実をより明瞭に認識する努力がなされ、事の大小にかかわらず本質を見抜く姿勢が求められ、思想や芸術・文学運動として関わっていくのである。このような敗戦後の社会的変動の中で「戦後文学」の動き·在り方について考察してみた。 　敗戦後の混乱が古典への回帰ではなく、かえって日本の戦後空間にアバンギャルド芸術運動の可能性を開かせたことは大きな特徴であった。それは既存の価値や伝統を否定し、「戦後」という新しい現実に十分応えるべき新しい「戦後文学」の誕生の契機を与えることでもあった。「右翼と左翼」の冷戦構造ではもう読み解くことはできなくなった新しい文学の創造、それが日本の「戦後文学」の最大の課題でもあった。本稿では、こうした状況を踏まえ、敗戦後・一九五〇年代の思想と芸術·文学運動との多層性というキーワードを通して「戦後文学」の再発見ないしは再照明を試みた。