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本稿は『もののけ姫』の重要な登場人物である賤民を中心にして彼らがもっている歴史的、社会思想史的な側面を考察することにより、『もののけ姫』にたいする新しい解釈を試みるものである。キンムユンアはこの映画は強い日本、つまり帝国日本の復活を夢みる日本人の大衆的な欲望を描いていると主張した。一方では、千本秀樹は日本史のなかでいつも排除され、差別されてきたエミシや賤民に注目してわすかなものではあるが、新しい可能性を見つけようしている。天皇を頂点にする国家神道や家族国家観は万世一系の天皇が統治する日本では、国民は天皇に対して儒教的な孝と忠を尽くさなければならないとされてきた。このような価値意識は天皇との距離関係による貴賤をきめることになった。したがって、天皇を権威と権力の頂点とする日本の国家支配体制のなかでは、伝統時代の賤民の系譜を継いでいる被差別部落民に対する社会的な差別と排除は未だに強く残っている。千本がこれら賤民に注目するのは歴史における新しい主体を立てる作業でもあり、今まで支配者中心の歴史に異議申し立てを試みるものでもある。このように見るならば、『もののけ姫』は低いところに向かう視線を通じて、権力と権威の頂点にある天皇制に対する批判としても読めると思われる。