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本論文は、とりたて助詞の効率よい教育のための基礎調査の一貫として高等学校の学習現場で使われている第7次教育課程の18種の高等学校日本語教科書を対象に、とりたて助詞の使用頻度と分布などを分析し、高等学校日本語教科書でのとりたて助詞の現状と問題点を探る。その上、第7次教育課程の高等学校日本語教科書の改善·対策を考え、とりたて助詞教育のための連携構築の基礎資料として活用しようとするものである。高等学校の日本語基本語彙表で提示されている語彙目録を参考にしつつ、実際とりたて助詞として使用されている語彙を列挙すると「くらい(ぐらい)、こそ、しか、だけ、だって、でも、など、なんか、なんて、ばかり、まで、も」のようになる。しかし、この中で「だって、でも、なんか」は基本語彙表には含まれていないことがわかった。また、基本語彙表で提示している「でも」は接続助詞や接続詞であると考えられるにもかかわらず、実際高校の教科書では例示を表すとりたて助詞「でも」も多く使われているという結果になった。また、「くらい(ぐらい)」の表記についても教科書ごとに異っていて統一性が見られなかったり、また、「日本語Ⅰ」と「日本語Ⅱ」がともに出版されている教科書でも、ⅠとⅡで表記が異っていて、一貫されていなかった。また、「なんて」は高校の基本語彙に含まれているが、基本語彙に入っていない「なんか」よりも使用頻度が少ないことが明らかになった。「まで」についても基本語彙表では格助詞の「まで」をさすのかとりたて助詞の「まで」かの判断ができないことがあったが、主に高等学校の日本語教科書では格助詞の用例として使われたのが多く、とりたて助詞として使われた例と判断できたのは2例しかなかった。高等学校の日本語教科書でのとりたて助詞は、教科書によってその登場と使用にばらつきがあって、用例もまた一様なものではなかった。教科書全般にかけて多数のとりたて助詞が不規則的で不均等に偏在、使用されていることが明らかになった結果であった。このような結果は初級段階の学習者にはとりたて助詞についての概念形成の障害にもなりかねないものであり、改善の余地があると言える。