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日帝强占期に徐斗銖と金億は『万葉集』を朝鮮語で翻訳した。一方、光復後、金思燁は『韓譯万葉集』といった飜譯書を通して『万葉集』を韓国に紹介した。ところで、『万葉集』には「おほきみ」という歌語が合計141個にも達している。そして、彼らが訳した和歌には「おほきみ」の翻訳語がよく見られる。たとえば、徐はその「おほきみ」の翻訳語として「聖上」を、金は「님(ニム)」をそれぞれ借用し、すべての「おほきみ」に当てた。一方、金思燁は「おほきみ」を「大君」「임금(ニムクン)」「大王」「皇女」「天皇」「皇子」「님(ニム)」「王」「왕(ワン)」といったように多様な用語で訳した。そこには次のような理由があった。第一、『万葉集』の原文に「おほきみ」は一字一音で表記される場合もあるが、そのほとんどは「大王」「王」「天皇」 「皇」「大皇」「大君」といった多彩な表記スタイルを見せている。そして、こうした事情が金思燁に「おほきみ」の翻訳語として様々な用語を用いるのに大きなヒントを與えた。第に、『時代別国語大辞典』(上代編)などを見ると、「おほきみ」には「天皇」のみならず、「天皇」の兄弟、「皇子」「皇女」といった意味もあった。したがって、金は『万葉集』に出てくる「おほきみ」をそれぞれの文脈にあわせて多様な飜譯語で譯したであろう。第三、金が「おほきみ」の飜譯語として多彩な用語を用いたが、その中から特に「임금(ニムクン)」という固有語を「おほきみ」の翻訳語として愛用したことは、『万葉集』から「濃厚な韓國的要素」を見いだそうとした、彼の『万葉集』観とも深くかかわっていた。