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本研究では、韓国語と日本語の自然発話データを基にして、韓日両言語の談話スタイルの類似点や相違点を探る。具体的には「相づち(back-channel)」 「言い淀み(filler)」 「重なり(overlap)」といった談話マーカーの計量的調査を行う。本稿の研究課題として以下の2つを挙げる。[1]日本語と韓国語の談話スタイルはどのように異なるか。[2]それぞれの母語話者が外国語として日本語や韓国語で話す場合、母語の談話スタイルは外国語の談話スタイルに影響を與えるか。 これまでの韓日両言語の談話スタイルの対照研究は、そのほとんどが相づちの研究に限られてきた。本稿では、談話スタイルを特徴づける現象として相づちに加えて言い淀みと重なりにも着目して、より多くの現象から両言語の談話スタイルの特徴の抽出を試みる。 まず、相づちについては、日本語母語話者は韓国語母語話者に比べて相づちの異なり語数が多く、頻度が高かった。このことは、日本語母語話者は、自分以外の談話参加者に対して協調的姿勢を示して、会話を展開しようとすることを示している。次に、言い淀みについては、日本語母語話者は韓国語母語話者に比べて異なり語数が多く、頻度が高いことが分かった。このことから、日本語母語話者は韓国語母語話者に比べてより婉曲的な表現を用いていることが伺える。最後に、重なりの観察からは、韓国語母語話者は日本語母語話者に比べて、話者交替の割合が高く、頻度が低いことが分かった。即ち、韓国語母語話者の場合、発話の順番をとろうとすることによって生じる非協調的なスタイルが見て取れた。 研究課題の[1]については、日本語が「共和型」、韓国語が「対話型」という異なる談話スタイルを持つと言える。また、研究課題の[2]については、日本語母語話者は目標言語のスタイルに近づかず、母語のスタイルの影響を受けたのは相づちと重なりである。言い淀みについては、逆に母語のスタイルの影響を受けず、目標言語のスタイルに近づいた。一方、韓国語母語話者については、相づちも言い淀みも重なりもすべて母語の影響を受けず、目標言語のスタイルに近づくことが明らかになった。