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本稿は、近世․近代に用いられていた中国俗語のうち「恁∼」系列の語の使用について考察したものである。「恁∼」系列の語の語には「恁地․恁的․恁底․恁般․恁等․恁麼․恁様․恁生」などがあり、宋以後白話文に多く用いられていた語である。 日本では、普通「此様․此般․此な․斯様․彼様․何様․如此」のような用いていた。これらの漢字表記から逸脱した「恁∼」系列の語が近世をはじめ近代にも多く用いられている。 近世に近代における「恁∼」系列の語はジャンルによって大分片寄った感がある。時代による概略的な出現を見ると、近世は多様な語の使用がありながらも、「恁地」が比較的多い。近代には、漢文系統のもには「恁地․恁般」があるが、普通の文学では殆んどが「恁麼」を用い、たまに「恁様」が見られる。大正以降は、文学作品から遠ざかっているが、インターネットでは特殊な場合に用い、正式には用いられていない。 一時代を風靡した「恁∼」系列の語は、「かくのごとく(き)․かう․これ․こんな․こんなに․こんだ․さやう․そんな․そのような․しからば․どんな․どんなに․どう․どういふ․どうして․どうな․いかに․いかな․いかやうの」など実に多くの訓が見られる。「恁∼」系列の語でなくても他の漢字表記でいくらでも可能であったが、「恁∼」系列の語をも援用していることはそれだけ中国俗語が日本文学における漢字表記を豊かにしてくれた原動力になったと思われる。