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『百人一首』は古今伝授のテキストとして欠かせない書物であり、近世に置いては和歌のテキストとしての重要な役割も担ってきた。特に女性の教訓書には必ず『百人一首』が含まれていたのは、その人気が実感出来る。それゆえ、『百人一首』は様々な媒体と融合した形として、子供から大人に至るまで楽しまれたのである。代表的なのは歌カルタである。カルタは男女問わず、正月の風物詩であった。又、狂歌や川柳などにも創作のネタになり、浮世絵にも素材として取り入れられた。特に艶本にもパロディーされて『百人一首』の歌が入っていたりする。本研究のテキストの『女令川おへし文』は『女今川おしへ文』を艶本化したもので、『百人一首』の歌をパロディーして女性の心を表したものである。艶本の対象は有名な古典作品のみならず、相撲の技も借りて性交の場面に応用したりするほどである。このように、戯作と風刺、パロディーなどは近世の文芸であった。百人一首がその対象のトップにランクされるのは、大衆性という面からみても当然かも知れない。韓国の古時調にも男女の性愛について歌ったものがある。特に辭說時調(サセツシジョ)においては性愛の歌が多いと言われる点と素直な表現より豊かな風刺とパロディーが見られる点からも『女令川おへし文』の百人一首のパロディー歌と比較できると思われる。歌の発話が女性という点も同一である。只、『女令川おへし文』の場合には絵と文章と和歌が混在しているが、韓国の古時調には絵も文章もない。従って多様な素材を利用した風刺が活発であり、想像力を醸し出す表現が目立つ。一方『女令川おへし文』には、『百人一首』をパロディー化した歌なので、元の歌の意味をベースに二重的、重層的なイメージを生かす方法が多かった。それは元の歌から逃れない限界であり、技巧でもある。