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本稿では、「桃太郎噺」の前半に見える異常出生譚の話型が中国南方から来た可能性を信憑する証拠として、朝鮮の随筆文集『旬五志』に見える異常出生譚2話を提示し、その可能性を具体的に検討してみた。その結果、『旬五志』に見える英雄の異常出生譚と類似する、川と姓氏に関連する異常出生譚が広東省をはじめとする中国南方地域には豊富であることや、広東省などに見える瓜関連の異常出生譚がいち早く日本と朝鮮にそれぞれもたらされていたことが分かった。そしてこれにより、「桃太郎噺」に見える異常出生譚は中国南方から伝来してきた可能性がより高くなってきた。また、「桃太郎噺」は東アジアにおける伝播過程で、庭の瓜から男の子が生まれたという中国の范杞郎伝説よりは後に発生したであろう「瓜子姫噺」と交渉し合いながら成長してきたことも推察できた。「庭の瓜」からの異常出生譚が中国南方から日韓両国にいち早く伝来し、その後、中国南方から川関連の異常出生譚が引き続き伝来してお互いに交渉しながら生まれたのがすなわち、『旬五志』および1600年代に流布していた道詵伝説に見える異常出生譚であることが言える。そしてわれわれは、『旬五志』の類話新資料を通して、「桃太郎噺」だけでなく、「瓜子姫噺」をも含めたこの異常出生譚の話型の東アジアにおける伝播と共有の実態を知ることができるのである。「桃太郎噺」が日本で初めて文献に載せられる頃、この異常出生譚の話型が東アジアの他の地域ではどういうふうに流布していたかを推察する上で、『旬五志』に見える異常出生譚2話は欠かせない貴重な資料と言えよう。