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近世後期に使われた対称代名詞の中、類似な待遇価値や用法を持っていると知られている「おまへ」「おめへ」「てめへ」の共通点や相違点について詳しく論じた。「おまへ」「おめへ」「てめへ」の分析は大きく、述部表現との呼応という観点から、また、対称代名詞の待遇価値という側面から行っている。 まず、述部表現との呼応関係という側面から見ると、「おまへ」は主に「通常語+ます体」(162例(42%))、「敬語+ぢや体」(171例(45%))と呼応しており、「通常語+ぢや体」との呼応例(27例(7%))は少ない。反面、「おめへ」と「てめへ」は二つとも主に「通常語+ぢや体」と呼応し、「おまへ」とは対照的であった。「おめへ」は総用例の99%(533例)が、「てめへ」は総用例の96%(256例)が「通常語+ぢや体」と呼応していた。  次に待遇価値という側面から「おまへ」「おめへ」「てめへ」を比較してみると、「おまへ」は上位・対等・下位待遇価値を表わしており、「おめへ」「てめへ」は対等・下位・最下位待遇価値を表わしていた。つまり、「おまへ」だけはまだ最下位待遇価値は表現していなかった。また、「おめへ」と「てめへ」の間にも相違点があったが、例えば、「おめへ」は主に対等待遇価値(55%)を表わしていたのに対し、「てめへ」は主に下位待遇表現(50%)を表わしていた。 最後に、「てめへ」の方が「おめへ」よりやや低い待遇価値を持っていた。 そのように言えるのは、まず、『東海道中膝栗毛』で反復的に使われている「おめへ」と「てめへ」の使い分けや「おめへ」は対等待遇表現の使用比率が高く、「てめへ」は下位待遇表現の使用比率が高い点や「てめへ」はよく罵り言葉を伴うからである。