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バに関してはこれまで多くの研究が行われており、それらの研究には、バの根本的な性質を明らかにすべく、同じく条件表現とされる「と」「たら」との使い分けの可能性を試み、それぞれの表現の特徴を述べているものも数多く見られる。ところが、これらの研究はいずれもバを中心とした前件と後件との関係にスポットが当てられ、実際、前後の文脈に基づいて、どのような会話の展開の中で用いられる表現なのかはほとんど記述されていないように思われる。本稿はこのような先行研究の問題点に注目し、談話の中でバが果たす機能のうち、「本来的な理解誘導機能」について定義を行い、ドラマ・シナリオの用例をもってその様相を考察してきた。さらに、そのようなバの機能の指導場面への応用方法を模索した。「本来的な理解誘導機能」とは、「理解誘導機能」のバ文の中で、話し手の思想を聞き手に「伝え、理解を得る」ことのみにその発話意図がある場合を指し、指導場面においては「行為誘導機能」より学習段階の後半に配置した。それは、発話の結果が目にみえる「行為誘導機能」の方がその機能を理解しやすく、学習者の習得が容易であるため、その機能を先に習得し、話し手に定着した時点で、発話目的が目で明確に確認できない「理解誘導機能」のバ文を提示することによって、バの全体的な機能の理解が得られると思われるからである。一般的に初級後半段階でバが導入されることから、バの機能の中で一番最後に導入することを考えている「本来的な理解誘導機能」は学習者の超上級段階で提示することを提案した。このように「文脈具体化」された機能提示は、ある表現が持つ多様な機能を学習者の学習段階に応じて段階的に導入できるため、より体系的な指導が期待できると思われる。また、機能別の導入は学習者の負担を軽減することも可能であり、より有効な学習効果も実現できると思われる。