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学習者は話者を表す「私」を多用する傾向があり、そのことによって違和感を与えることがあるとされている。しかし、母語話者が話者を表す「私は」をまったく使用していないわけではない。そこで本稿は、中国語、英語、韓国語を母語とする学習者のOPIデータが文字化されているKYコーパスを用い、「私は」の使用実態を調べた(調査Ⅰ)。その結果、初級と中級の学習者においては、「私は」の使用が個人差により大きく左右されていることが分かった。一方、上級․超級の学習者においては、韓国語話者>中国語話者>英語話者の順に「私は」を使用しており、どちらも韓国語話者の場合がもっとも「私は」を使用している。そのため、先行研究で指摘されている韓国語話者の「私は」の多用は上級․超級の学習者における現象であるのではないかと考えた。そこでさらに、上級․超級の学習者における「私は」の使用例である244例のみを対象とし、「導入部」、「会話モード」、「ロールプレイ」の場面別に分け、考察を行った(調査Ⅱ)。その結果、244例のうち、導入部では11例、会話モードでは201例、ロールプレイでは32例が使用されていることが分かった。自己紹介の18例(導入部11例、ロールプレイ7例)を除いた226の例をその例が表している意味で【話者についての事実】、【話者の意見】、【話者の意志】、【誤用】とに分けた。その結果、【話者についての事実】を表す例は157例、【話者の意見】を表す例は32例、【話者の意志】を表す例25例、【誤用】になる例が12例あることが明らかになった。その中で、【話者の意志】と【誤用】に分類された「私は」の例はその数が少なくても、母語話者にはあまり見られないことから、学習者が「私は」を多用していると思わせる原因であると考えた。また、このような例が日本語能力の高い学習者に見られることで、日本語の問題ではなく、人格的問題と誤解される危険性があることと考えられる。