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이 논문은 제주도에 전승되는 궤눼깃당본풀이의 존재 의의와 특징을 규명한것이다. 이 본풀이는 돗제라고 하는 돼지고기를 바치는 의례에서 구연되는데돼지고기를 바치는 의례는 제주도에서만 행하는 독특한 음식의례이다. 돗제에서 연행되는 의례를 중점적으로 규명하면서 이 의례의 특징을 규명하는 것이필요하다고 판단하여 의례의 실상을 보고하였다. 여기에서 구연되는 본풀이가 영웅서사시의 특징을 가지고 있는 것이라고 생각하면서 이 영웅서사시의 내용적 특징이 무엇인지 말하고자 했다. 영웅서사시의 핵심은 일곱째 아들이 수난을 이겨내고 다른 곳에 가서 영웅적 위업을 달성하고 돌아와서 신으로 좌정하는 내용이 요점인 점을 밝히고자 했다. 본풀이에서 영웅의 일생에 의한 특징이 있음을 말했다. 동시에 요소들의 상충되는 면모에서 시대적인 흔적을 다양하게 담고 있는 점도 반영하였다. 신화와 의례의 핵심적 이론 가운데 하나인 의례와 신화의 상관성을 재론했다. 신화의 구술적 상관물이 곧 의례라고 하는 견해가 있는데 이를 달리 규명하고자 했다. 신화는 집약적인 것이고, 의례는 해체적인 것이라고 하는 점을 다루고자 했다. 집약과 해체의 상관성 속에서 본풀이가 행해지는 점을 말하면서 이를 본풀이와 돗제의 관련성을 새롭게 규명했다. 세계서사시의 특별한 사례로 본풀이가 긴요하고, 그 가운데서도 당신본풀이와 같은 영웅서사시가 구전되는 사실을 중요하게 내세워서 평가할만 하다고 말했다. 이러한 각도에서 이 본풀이는 세계에 내세울 만한 중요한 가치가 있음이확인된다.


<Oral Epic story summary> Once upon a time, there used to live Keumbaekjo in Utsondang, Mr. Semyungdo in Saetsongdang, and Mr. Sorosocheonkook in Maealsondang. Keumbaekjo and Sorosocheonkook had tied the nuptial knot, had 6 children and conceived 7th child. Keumbaekjo advised Socheonkok to do farming, and he went to Obaengyee Koolwat, to plow a field While Sorosocheonkook was cultivating land, servant Ms. Neutindeok Cheonghanim took lunch out. At the right moment a monk, Sambae, who was passing by and pressed by hunger, asked Sorosocheonkook for some food, and he gave the monk his lunch. Though Sochenkook felt hungry, he, as an aristocrat, couldn't eat the food that the monk left, so he roasted the black cow which flowed the field. After that, on the way home he slaughtered and ate other person's cow which razed on the roadside. Keumbaekjo complained about it and severed husband and wife. Sorosocheonkook, on the way to Alsondang, met Mr. Semyungdo and made his living by roe deer hunting. Mrs. Keumbaekjo gave birth to the 7th son. Being worried about her son's becoming a bastard, Keumbaekjo took him to Socheonkook. The child sitting on his father's lap touched his father's beard and hit his body. Considering the son a undutiful son, the father summoned another son, Soicheol in East Sea. He asked Soicheol to put the son in an iron case and to set him afloat. The iron case drifted about at the mercy of the waves, and was hung from a upper branch of a coral which beonged to Whang Jae-kook, the king of Yo country. The king, Whang Jae-kook, heard a strange sound which divided a flowing tide and an ebbing tide continuously. And he ordered his three daughters to search for the reasons. The two oldest of them said that there was nothing, and the youngest informed that an iron case was hung from a coral branch. The king had his daughters lower the iron case. The first and the second daughters couldn't, the third daughter took it d.own by shaking the coral three times. The emperor gave them an order to open the case. The two oldest was unable to perform his order once more. But when the youngest touched a lock, it opened by itself. A general came out of the case and lied to the king, Whang Jae-kook that his Abangkook is Sochenkook and his Eomeongkook is Mrs. Baekjoo and he paid a courtesy call the king on his way to suppress the revolt in Cheonja country, Kangnam. Whang Jae-kook wanted to make him his son-in-law. When the general entered the first daughter's room, he didn't even open his eyes and in the second daughter's room he did the same thing. At last he gave a broad smile in the youngest daughter's room. He became the king's youngest son-in-law. The general ignored meals completely and asserted that he ate meals, alcoholic beverage and mea like a general. Whang Jae-kook exerted himself to treat his son-in-law, the country's storehouse was being emptied. Finally, Whang Jae-kook told his daughter and her husband to leave his palace. The general demanded Whang Jae-kook for a bow made of 600,000kg of coral, and an arrow made of 60,000kg of coral. With the help of the bow and the arrow, the general defended the disaster brought out in Cheonja country, Kangnam. The emperor gave the general a piece of land and a scroll of sea. The emperor bad him enter Jeju island, find good land and collect a land use tax. The general and his wife tied the boat up at Woomootgae, Jongdallee, went up Sanggody, Byulbang and gaze at Wootsondang to find out that his mother was fanning beans on the hill. Mr. Cheongha, Neutindeok told Mrs. Keumbaekjo that the crown prince whom she deserted in his age of three, came to attack his Abangkook and Eomeongkook, but she didn't take it seriously and scold severely instead. At that time the son came up Wootsondang, his mother was sitting with rubbing her eyes because she had a bean hull in her eye. When the son used a blue fan, the mother in amazement went up the ridge of Komoony, Wootsondang and seated herself, and the father came down Alsondang and seated himself. While the crown prince was finding a good land, he arrived at Mangdong mountain in Kimnyung by chance. And the scenery of ripening grain was worth of seating himself. Since there were no offsprings to treat him day and night, he asked his wife's parents to raise a storm so that people couldn't harvest in Kimnyung villiage, Cheonghae. A grandmother, Mrs Hyun, found out that it was the general's creation. Only then they solicited the parents of the crown prince's wife, the king of Yo country, to stop the storm. The village people consulted the place where they set up an altar to offer their first crop of rice for the year. He seated himself on Koinoikee, and said that he would eat a farming bull. They promised that they would breed their pig as large as the bull, and give it to him after they severed its guts. In old times, when a Tot memorial service was carried out, a grandfather called Mr. Moon, went up Koinoikee and collected stones to make a place for the service, and broke branches from trees to arrange a Tang Toma with royal azalea sticks put into it. However when an emergency brought out on the 3rd April, 1948( in the year of Moojin), people couldn't come up the mountain, therefore they made it a rule to perform ancestral rites at house gate, Ilmoonjeon. When people treated this one family three years in a row, their descendants could lead peaceful lives so that they paid land use tax and water tax.


ゴィノギ ソテンコク 大み神よ。 今日はこの子孫達が黄の牡牛の十二血 盤を取り入れて差し上げます。ハンジッ様 ナンサンコクに 本を解くと 樂しんで頂きたいです。 昔々、上松堂は グンビャッぞ(婦神名)、中松堂は セミョンド様、下松堂 は ソロソテンコク様が住んでいました。 子供を生んだのが六兄弟で、七番目の子は身ごもっていました。グン ビャッゾ様が、“仙官様よ、済州山は 悪山ですから、オビャンイグルワッ (松堂里の地名)へ上がっていくと、稗も九石、粟も九石、良い畑があるか ら農事を作りなさい。”と言いました。 ソテンコク様は翌日の朝、蝦夷松の葉で作った犂を担いでオビャンイ グルワッに上がりました。 稗も九石、粟も九石 撒いて、一仕事してあちらこちら畑を耕していま した。その時 ヌッウッドク ジョンハニン(下女)が昼御飯を作って筒に入 れました。それを麻織りの袋に入れて担いで畑に上がってきました。 “仙官様、昼御飯でも召し上がってから畑を耕したらいかがですか。”と 言ったら、“あの高い小山に置いて行け。”と言いました。ヌッウッドク ジョンハニンは昼御飯を高い小山に置いて下がりました。ところで サン ベ坊さんが近付いて、“耕している仙官様、僕の空腹を逃されさせてくだ さい。”と頼みました。 “あの小山に上がってみると、筒のなかに ご飯があります。それでも 食べて行きなさい。” サンベ坊さんはそのご飯を全部食べて、そのまま行ってしまいまし た。ソテンコク様はしばらく畑を耕したら空腹になりました。そして小山に上がって袋を解いて筒を開けました。ご飯を食べようとしたら、坊 さんが食べていたものは食べないと言って、そのまま捨ておきました。 その代わり 畑を耕していた黒い雌牛を屠りました。鷹の爪のような指爪 で牛皮をがりがり剥いで、蔓の串に差し込んで 火にもう焼いたかとして 一切れ、まだ焼いていないかとして一切れしながら 食い付いてしまいま した。 一頭の牛を食い付いたから犂は自分の腹に付いて、畑のあちらこちら を耕していました。仕事を済まして牛皮は雨がっぱで背中に担いで下 がって行きました。 オルムセキ ジョルオルム(徳泉里の地名)の近くに付いたら、人の家に 近付いて、草を食んでいる牛も引っ張って鷹の爪のような指爪で牛皮をが りがり剥いでしまいました。蔓の串に差し込んで 火にもう焼いたかとし て一切れ、まだ焼いていないかとして一切れしながら 食い付いてしまい ました。 そうやって牛皮の雨がっぱを 二枚 担いで家に帰ってくるのを妻が見 て、大喧嘩をします。 “あの、旦那よ。私はもう旦那様との家持ちはできないんです。今日と して地を割りましょう。水を割りましょう。” ビャッぞ様は子を身ごもっているままで所帯を割りました。ソテンコ クは下松堂に下がっている途中、セミョンド様とのろの狩りをして救命 徒食をしました。 ビャッぞ様は身ごもった子を生みました。七番目の子も息子でした。 あの息子が一歳になっては母親の胸を殴って、三歳になっては 干し並べ ていた洗濯物を散らしてしまいました。 この子は父のある子だが、無礼な子になろうと思いました。それで七 尺の木綿織りの雑巾でおんぶして下松堂に下がりました。ソテンコクの 膝に座ると父の七石の三角髭に触ったら父の体がずきずきとなりまし た。父はこの子が不孝者になろうと思いました。それで父親は東海の鍛冶 屋の子を呼んで、鉄石の函を作らせていました。その鉄石の函に息子を閉 じ込めて錠でかけてしまいました。星よ、月よ、空よ、鉄石の函を海に浮かべました。 満ち潮․引き潮にぷかぷかと浮いていた鉄石の函は龍王皇帝国の珊瑚珠 の上枝に引っ掛けました。満ち潮․引き潮の水割る音がちりんちりんとし ました。ある日、龍王は三人の女子兄弟を呼びました。 “長女よ、出てみてご覧。何で水割る音がちりんちりんとするのか。” 長女が出てきては、 “父上よ、何もありません。” “次女よ、出てみてご覧。” 次女も出てきては、 “父上よ、何もありません。” “末っ子よ、出てみてご覧。” 末っ子が出てきては、 “父上よ、外の珊瑚珠の上枝に鉄石の函が引っ掛けてあって、満ち潮․引 き潮でちりんちりんと音が出ています。”と言いました。 “長女よ、あれを下ろせ。” “ちっとも動きません。” “次女よ、あれを下ろせ。” “ちっとも動きません。” “末っ子よ、あれを下ろせ。” 末っ子はチマ․ジョゴリを着たまま出ていっては、珊瑚珠の上枝を上 下に右手で三回振ったら、鉄石の函が自ずから落ちました。 この中に何が入れてあるかと長女と次女に開けろとしたら、二人は全 然開けられませんと言いました。末っ子は革靴を履いて錠に触ると自ず から函が開きました。その中に将帥が座っています。 “何処の将帥になるのか。” “父親はソテンコクで、母親はビャッぞ様です。江南天子国に国亂が生 じて世変の亂を塞ぐように行く途中、龍王皇帝国の王様にお礼しに寄りま した。” “うちにはちょうど婿がいないから、婿入りはどうか。” “そうします。” 長女の部屋に入ったが、目も開けない。次女の部屋に入っても目でも開 けない。末っ子の部屋に入ったら三十八の歯を見せながらがらりと笑い ました。それで末っ子の婿になりました。 ヌッウッドク ジョンハニンがご馳走を並べたお膳を持ち上がって 入っても目も開けないのだ。 “どうして婿というのが高い家柄の婿に迎えましたか。ご馳走を並べた お膳にも目を開けないです。” としたら、 “馬鹿なこと言わないでください。僕は将帥になるから、ご飯も将軍、 お酒も将軍、肉も将軍で食べます。” “皇帝国の大国で小国の一人の将帥に食べさせないのか。” ヌッウッドク ジョンハニンが 東倉庫、西倉庫、南倉庫の扉を開けて一日 三回食べさせていったら、大国で小国の将帥を食べさせる糧食ががらがら と空いていきます。その時 皇帝国の王様が末っ子を呼んで、言うのが、 “恨めしい末っ子よ、娘と言うのは人の家族だね。あなたで生じた心配 よ、もう家を出て行け。” “父母さまよ、千斤の珊瑚珠で 弓 一つ、百斤の珊瑚珠で 矢 一つ 作って ください。” それを持って江南天子国に入っていくと九つの将帥の首を切って天子様 に捧げて国の亂を防ぎました。天子様が一切れの地、一切れの水をくだ さって南方国の済州島に行くと良い地を探して地税、国税を受けて生きな さいと言いました。そうして牛島のジンジルカク(牛島の浦口名)に入り ます。終達里のウムッケ(終達里の浦口名)に入ってきて船を縛っておきま す。別方サンコッディ(旧左面 下道里の旧地名)に上がって上松堂を眺める と母親が高い小山の小さな丘に座って豆吹かしをしているのが見えま す。ヌッウッドク ジョンハニンが、“お殿様、別方サンコッディを見な さい。三歳の時に死ねと捨てた太子様が父親、母親を討ちに着ました。”と 言いました。 “この尼っちょ、女が言うのは見た所に捨てて 聞いた言葉は聞いた所に 捨てろ。”と悪たれ口を叩きます。別方サンコッディから上松堂に上がります。ピカッとして母親は目に豆がらが差し込まれて目をこすって座っ ています。上がってきて、 “母親、どうして目をこすって座っていますか。” “恨めしい子よ、豆を吹かしたら豆がらが目に差し込まれたのね。” “母親、こうしなさい。” 青扇を持ち出してピカッと扇いだら母親の目から豆がらを取り外して おきました。母親は怖じけて上松堂ゴムニマルに上がって据えて、父親 は下松堂に下がりました。 僕は良い地を探して行こうと漢拏靈洲山に上がってウォスンセン((済州 市 海安里の岳名)、ダンドルオルム、センノルオルム(朝天面 橋来里の岳 名)に野原に下がって來て、金寧のジギョン小山に着きました。金寧のジ ギョン小山からマン小山に上がって眺めたら穀物は黄色に実っていた。 この村は 地も俺の地、子孫も俺の子孫、水も俺の水である。マン小山で昼 荷は冷たい露に降られて、夜には 黒い露に降られても どの子孫も甘酒 一 杯、お酒 一杯 差し上げる子孫がいないのだ。竜王の父母さまに手紙を書 きます。金寧村は 地も俺の地、子孫も俺の子孫、水も俺の水ので この金寧 村だけ雨風を吹かせてくださいと頼んだら金寧村だけ雨風が吹いていま す。それで穀物を刈り入れる日がありませんでした。これからこう続い ていくと村の大人達が集まって議論しました。その時 玄氏のお祖母さん が マン小山を見ると将帥がいると言いました。 “どちらから來た将帥になりますか。” “僕は 父親はソテンコクで、母親はビャッぞ様である。金寧村は 地も俺 の地、子孫も俺の子孫、水も俺の水ので この村を占めるために來たのだ。” “そうしたら穀物を刈り入れる日でもお知らせてぐたさい。竜王の父母 さまに雨風を済ませるように頼んでください。” それで雨風が済みました。 セギョン地に撒いた穀物を刈り入れたらもう九十月になりました。新 米でお膳を設けて何処に据えるかを教えてくださいと言ったら、アン ビーレ、ショッダルビーレ、インバルゲバッになりました。アンダン の下は犬の尿の臭いが振えていました。ゴィノギ に上がって來てこうして据えるようになりました。何を召し上がりますか。 “僕は将帥になるから黄の牡牛を食べます。” 黄の牡牛を捧げるとそこで言う言葉が金持ちでは黄の牡牛を捧げても いいが、貧乏な家の子孫はどう黄の牡牛を捧げますか。その時 誰かが 豚 を飼って朝、昼、晩ごと 水や餌をやって黄の牡牛ほど大きくなったら腸 を切って捧げるのはどうですかと尋ねました。それじゃそうしなさい と言いました。 昔はドッ祭 さい をしようと文氏のおじいさんが上がって石を集めて祭場を 作って、木を折って祭壇を整えてつつじを拾って串を差し込んで整えま した。 昔は ゴィノギ でしましたが、オダィオルムが近くなってから血の臭 いが振えて一門前に招きました。戊辰年四․三事件に起きて山に人が上が れませんでした。それで一門前に招くものになりました。 ハンジッ様、この子孫達がハンジッ様をご馳走にしてからもう三年に なりました。ハンジッ様のお陰で平安で子供が元気でこうするから、今 日 地税․水税を捧げます。儲けられている恩返しを捧げます。右頭も 百 斤の肉、左頭も 百斤の肉、前足も百斤、後足も百斤、肋骨も百斤、右肝、左 肝、腎臓、腸、太い排泄、細かい排泄、煮えた汁は粥を炊いて捧げます。一 滴の水も落ちたのがなくてお膳を整えて捧げます。ハンジッ様、召し上 がったらこの子孫達も食べさせられて死の文書に入らないようにしてく ださい。皮膚病にかからないように してください。 広いセギョン地の 五穀が実ってください、良い職場に通っている子孫達は 職場が平安で、車 を運転する子孫達は無事故にさせて頂きたいです。ハンジッ様は日本に 行って生きるか、本土に行って生きるか、金寧の子孫なら誰でも優れてい るようにしてください。三年ごとこのお膳を捧げますので、今日このお 膳を捧げるとこれから連三年を平安に暮すようにしてくださると、また 三年後にハンジッ様にご馳走します。