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本研究は上村コーパスを用い、日本語母語話者同士のインタビューデー タにおける「私は」の使用数を調べ、「私は」が使用されることによって表される意味について考察した。まず、データの中で「私は」が使用された例について調べた結果、面接者である「A:」の発話には延べ46回、調査対象者である「B:」の発話には延べ147回「私は」が使用されていることが分かった。このことから日本語母語話者が話しことばにおいても「私は」をすべて暗示しているわけではなく、明示する例が存在していることが分かった。次に、「私は」が使用された例を「導入部」、「会話モード」、「ロールプレイ」 の使用された場面別に分け、「私は」を使用することによって表れる意味機能について考察した。日本語母語話者に見られる「私は」の用法は大きく、「主題」の意味が強いものと「対比」の意味が強いもの、とに分けることができる。その結果、導入部とロールプレイにおける「私は」は主題としての働きが強い例が多いこと、会話モードでは対比の意味を表す「私は」が使用されていること、が明らかになった。導入部とロールプレイの場面設定はインタビューデータであるからこそ見られる形式である。そのことを考えると、日本語における「私は」の使用は他の人との対比を表すために使われることが多いということが言えよう。つまり、日本語母語話者が「私は」を使用することで表している意味のうち、 「主題」の意味を表すものは周辺的なもので、量的な面から、「対比」の意味を表すものが実際の用例の中心となっている。対比を表す「私は」の例をさらに考察した結果、「私は」と明示しすることが、聞き手(他人)と話者との間に見解や立場の相違を認める働きをすることが分かった。聞き手(他人)との間に見解や立場の相違を認めることで、他人との意見や立場の相違を強引に埋めようとはしないという聞き手への配慮表現の一つとしてみることができると考える。